今回は、FXの基本「リスクリワード比率」について語っていきます。
リスクリワード比率(リスクリワードレシオ)とは、1回のFXトレードにおける”リスク=損失”と”リワード=利益”の比率のこと。
『リスクリワード比率』の考え方を学ぶと、勝率が低くても利益で勝つことができるようになります。
例えば、YouTubeでFXの配信をしている有名トレーダーでも、勝率が40%以下の人は結構いますよ。
勝率が低くても、リスク管理をしっかりとすれば十分利益を得ることができるのです。
・リスクリワード比率とは?
・『勝率』が高ければFXで勝ち組になれるか?
・理想的なリスクリワード比率を教えてほしい
FX初心者にありがちなのが、相場の動きに目を光らせながらコツコツと貯めてきた利益を、ある時大きな相場の動きで根こそぎ持っていかれて、結果的に大きなマイナスとなってしまうケース。
それは主に、エントリーする際に「目標とすべき決済の価格」と「許容できる損失の価格」を決めていないことが原因です。
ただし、トレードに勝ちたいから「目標とすべき決済の価格」をできるだけ近くに設定し、負けたくないから「許容できる損失の価格」をできるだけ遠くに設定するのでは、相場の動きによって利益が上がりにくく損失が大きくなってしまう可能性があります。
相場は生き物であり、100%取引が成功する手法や分析方法などはありません。
だからこそ、できるだけ負けを小さく、勝ちを大きくしていくことが大事であり、それを『損小利大』といいます。
プロのトレーダーは損失が発生することを当たり前だと思っているため、リスクをコントロールすることに重点を置きトレードをしています。そして、利益を伸ばせそうな時はとことん伸ばします。
あなたは、勝つことにこだわりすぎて、損大利小のトレードになっていませんか?
この記事では、FXで利益を上げるためにリスクリワード比率がなぜ重要なのか、わかりやすく解説していきます。
それでは、いきますよ~(^^♪
【FXの基本】リスクリワード比率
FXの基本であるリスクリワード比率とは、ある1回の取引を対象として、得られるであろう利益と失うかもしれない損失の比率のことを言います。
つまり、1回の取引でとるリスク(損失1)に対して、どのくらいの利益を目標としているかを数値化したものです。
リスクリワード比率は、Risk=危険(損失)・Reward=報酬(利益)・Ratio=比率、のことで略して「RRR」とも呼ばれます。
エントリーポイントから利確ラインまでと、エントリーポイントから損切りラインまでの、pips数や金額によって算出し、資金管理の1つとしてプロトレーダーも実践しているテクニックですので、初心者は特にこのリスクリワード比率を意識してトレードをすることで成績が大きく変わってきますよ。
リスクリワード比率の計算方法
リスクリワード比率の計算方法を知ることで、1回あたりのトレードの期待値がわかるようになります。
リスクリワードは、「期待利益」÷「期待損失」で算出できます。
たとえば、ある取引において、利益が2万円となる位置を利益確定ポイント、損失が1万円となる位置を損切りポイントとして設定したとします。
この場合、2万円(期待利益)÷1万円(期待損失)=2となり、リスクリワードは「2」と表すことができます。(リスク1に対して利益が2なので、「1:2」と言われることもあります。)
また、これまでの「勝ちトレードの平均利益」÷「負けトレードの平均損失」を計算することで、過去のリスクリワードがどうだったのかについても算出できます。
たとえば、勝ちトレードの平均利益が6万円で、負けトレードの平均損失が2万円だった場合、6万円÷2万円=3となるため、リスクリワードは「3」と表せます。
平均利益と平均損失が同じ場合はリスクリワード比率「1」です。
平均利益が平均損失を上回るほど1より大きくなり、利益への期待値が高くなるのです。
「リスクリワード比率」と「勝率」の関係
「リスクリワード比率」と「勝率」の関係は、じっくりと考えればよくわかります。
FXでは、どんなに優秀なトレーダーでも毎回勝ち続けることはできません。
そこで必要となるのが、負けることがある前提で、それでも利益を残すための取引管理です。
確かに、勝率が高いほうが利益を残しやすいでしょう。
しかし成功しているトレーダーの中には、50%以下での勝率でも、しっかりと利益を残している人がたくさんいます。
それは、リスクリワード比率の重要性を理解し、よく活用しているからです。
例えば、1回の勝ちで1万円の利益を出す取引で、コツコツと9連勝したとします。
しかし次の10回目の取引で10万円の損失を出したら、最終的にはマイナスです。
逆に、1回の負けで1万円の損失を出す取引で9連敗しても、10回目で10万円の利益を出せばプラスで終われます。
FXを投資としてとらえるうえで、大事なのは勝敗の比率以上に最終的な損益のはずです。
取引に資金を投じる際には、期待できる採算性になっているのかどうか、確認して始めなければなりません。
成功しているトレーダーはリスクリワード比率を重要視しているので、リスクと利益が見合っているかを取引前に必ず判断します。
そして見合わないと判断すれば、迷わずにエントリーを見送りますから、無駄な損失が生まれません。
リスクリワード比率の数値を高めようとした場合、相対的に損切りの目安となる金額が下がることで損切りとなる確率が増え、必然的に勝率は下がっていきます。
リスクリワード比率と勝率は基本的に反比例の関係にあるといえますね。
勝率は高いほど良い取引をしているかのように見えますが、実際のところ、FXのトレード結果は勝率だけでは評価できません。
それは、勝率が低くてもリスクリワードが高い場合には、利益を出せる可能性があるからです。
反対に、勝率が高くてもリスクリワードが低い場合には損失が出る可能性があります。
「リスクリワード比率」と「勝率」の関係は、バランスが重要なのです。
大切なのは「利益率」
FXで一番重要なことは利益を上げること、そしてそのために大切なのは「利益率」です。
利益率とは「元手に対して、どの程度の利益がとれたのか」ということ。
「リスクリワード比率」と「勝率」の関係を意識した取引をすることで、当然に「利益率」を考えた取引をすることになります。
例えば、10万円の元手で運用し、2万円の利益を得たときの利益率は20%となります。
利益率は、リスクリワード比率と勝率の関係によって算出します。
参考までに、下記はリスクリワード比率と勝率の関係から利益率を表した一覧表です。
見てもらえばわかりますが、例えば勝率33%のとき、リスクリワード比率が0.3と小さいときには、利益率が-57%となり損失を出してしまいます。
利益率が0%の時は、損失も利益も発生していない状況で「ブレイクイーブンポイント」と呼ばれています。
リスクリワード比率が3の場合は、勝率50%を達成できれば利益率は100%と大きな利益を得られることが分かります。
リスクリワード比率の理想
一般的に、「リスクリワード比率は3が理想」といわれています。
リスクリワード比率3というのは、損切りポイントが-10pipsなら、利確ポイントが30pipsの状態(1:3)です。
例えば、リスクリワード比率3、勝率50%で20回エントリーした場合
●利益3万円 × 10回(2分の1) = 30万円(総利益額)
●損失1万円 × 10回(2分の1) = 10万円(総損失額)
合計損益 +20万円
このように、リスクリワード比率3なら勝率50%でも20万円の利益になるのです。
リスクリワード比率3は、20回中5回勝てば合計損益は±0となり、20回中6回以上勝てば利益になる計算となります。
リスクリワード比率に正解はない!
しかしながら、リスクリワード比率の設定に正解はありません。
リスクリワード比率のまとめ
それでは、リスクリワード比率のまとめをいたします。
①リスクリワード比率とは、ある1回の取引を対象として、得られるであろう利益と失うかもしれない損失の比率のこと。資金管理の1つとしてプロトレーダーも実践しているテクニック。
②FXでは、どんなに優秀なトレーダーでも毎回勝ち続けることはできないため、負けることがある前提で、それでも利益を残せるトレードをしなければならない。そのためには「勝率」を高めるだけではなく、リスクリワード比率を重視したトレードをしていくことが大切である。
③理想的なリスクリワード比率は3といわれている。初心者は特に積極的に取り入れて、損切りを小さく利益を大きくする「損小利大」を目指していこう。
現在プロトレーダーと呼ばれている人たちも、最初はリスクリワード比率なんて考えて取引していなかったはずです。
でも、トレードをする時リスクリワード比率を意識してエントリーすることで、だんだん利益を積み上げられるトレーダーになっていきました。
慣れていない人は、まずリスクリワード比率「3」を意識してエントリーしていきましょう!
そして、リスクリワード比率でFXの勝ち組になりましょう(^^♪
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